『ダンダダン』に登場するターボババアは、「ジジ」の愛称で呼ばれることもあるキャラクター。
彼女は正能市の廃トンネルに棲み、時速100kmで走りながら追いついた相手を呪う力を持つ妖怪として描かれています。
荒々しい性格や独特の口調、予測できない行動で、登場キャラクターたちや読者に強い印象を与えています。そんなターボババアの正体や強さ、能力について詳しく解説していきます。
ダダンダンのターボババアの正体
ターボババアは普段、ぼさぼさの白い長髪に赤い肌、そしてギョロっとした黄色い目が光る小柄な老婆の姿をしています。
しかし、彼女の姿は変幻自在で、状況によっては巨大な顔面でトンネルを塞いだり、蛇のように歯をむき出しにして不気味な顔つきに変わることもあります。
また、ターボババアの口調も非常に荒々しく、独特のセリフや反応で注目を集めます。英語の「リスペクト」など、外来語を先に使いながら、相手が同じ言葉を使うと「日本語喋れや、クソだらあ!」と怒るなど、一貫性のない発言も特徴です。
ダブルスタンダードを行う姿はコミカルでありながらも、彼女が持つ不気味さや恐ろしさを強調しています。
ターボババアの性格
ターボババアの性格は非常に強気で、攻撃的です。粗野な口調からも分かるように、自分を軽く見ることや侮ることを許さず、敵には容赦しません。
しかし、実は優しい一面も垣間見える妖怪です。ターボババアが長らく棲みついていた廃トンネルは、かつて連続少女殺人事件の現場だったとされ、地縛霊となった少女たちの霊が存在していました。星子は、ターボババアがそうした理不尽な死を迎えた少女たちを慰めていたのではないかと推測しています。
その証拠に、彼女がモモたちに討伐される際、地縛霊たちは「ババアを返せ!」と叫んで襲いかかってきました。ターボババアは、自らの強さと優しさを併せ持ったキャラクターとして、作中で独自の存在感を発揮しています。
ターボババアの強さと能力
「ワシは常に100キロで走れる!」という名言に象徴されるターボババアの能力は、どんな状況でも時速100kmで疾走できるという能力。
現代の交通機関には劣る速度ではありますが、その真価はどこでも最大速度を発揮できることにあります。
壁面や電線、さらには不安定な地面でもターボババアはそのスピードを保ち、追いかけてきます。「ターボババアは100キロで走る」という概念そのものが能力として体現されているため、物理的な制約を無視して高速移動が可能です。この特異な力によって、ターボババアは周囲を圧倒し、対峙する者に恐怖を与えます。
ターボババアの戦歴!
ターボババアは、モモやオカルンとの戦いで一度は討伐されますが、その後も完全には消滅せず、意識は招き猫の人形に封印されました。
モモのピンチを助けたり、オカルンやアイラに修行をつけるなど、文句を言いながらもサポートを続けるターボババア。粗
野な口調や態度も、招き猫の姿ではもはやチャームポイントとなり、今では本作のマスコットキャラクターとしての地位を確立しています。
戦歴1.オカルン戦
ターボババアが初めてオカルンに襲いかかる際、恐ろしい力を発揮し、彼を恐怖で逃走に追い込みました。この戦いでオカルンは呪いを受け、ターボババアによって性器を奪われるという屈辱的な体験をします。
ターボババアの呪いは強力で、彼の身体に憑依しただけでその姿を大きく変えてしまいます。セルポ星人による拉致の危機にあった綾瀬桃が超能力を発揮し、彼の姿を保つ手助けをしたことで、オカルンはかろうじて人の姿を取り戻すことができました。
また、ターボババアは地縛霊との融合を果たし、より強力な存在へと進化しています。この力により、トンネル内で巨大な顔を生み出し、敵対者を食い殺すという恐ろしい技を披露します。
彼女はオカルンを介して「今夜トンネルに来い。さもなければ、このガキを使って皆を呪い殺す」と桃を挑発し、さらなる力を発揮する準備を進めました。桃はターボババアの脅威に対して「脚で勝負してみろ」と煽り、ターボババアも応じた結果、鬼ごっこという奇妙な戦闘形式での対決が繰り広げられることとなりました。
戦歴2.モンゴリアンデスワーム戦
ジジの家が何者かに呪われているとの話を聞き、モモたちは除霊のために訪れますが、霊の姿が見えないことからオカルンとジジだけを家に残し、モモは温泉街へ遊びに出かけます。
古びた露天風呂を見つけて入浴を楽しむモモですが、そこに不気味な笑みを浮かべる5人の男性がぞろぞろと現れます。実は、その露天風呂は混浴であり、気まずい状況に陥ったモモを男性たちが囲みます。
モモは超能力で逃れようとしますが、温泉に長く浸かっていた影響でのぼせてしまい、うまく力を発揮できず追い詰められます。
まさに捕まる寸前で、突如として湯口の石像が壊れ、男性にクリーンヒット。さらに逃げるモモを追いかける男性たちに、周囲の塀が次々と崩れ落ちるという展開に。ここでリュックに潜んでいたターボババアがモモを助け出し、戦況を一変させます。口では何もしていないと強がりますが、ターボババアがさりげなくモモを守っていたのです。
戦歴3.メルヘンカルタ戦
封印されていた悪霊メルヘンカルタが目覚めたことで、ターボババアとモモは新たな試練に挑みます。封印を解かれたメルヘンカルタは、自身の呪行李を「團曼羅」というボードゲームに変化させ、プレイヤーがクリアすることで完全な復活を目論みます。
この悪霊は、相手を洗脳する能力と精神攻撃でじわじわと支配力を広げていきます。モモと星子の手を借りて、ターボババアは呪行李からメルヘンカルタを引きずり出し、何とか撃退に成功します。
ターボババアが「星子の大事なものを放っておけるわけねぇだろがい」と言い放つ場面は、彼女が仲間を大切にする一面を垣間見せ、ファンに感動を与えました。
ターボババアの抱える3つの謎
謎1.元ネタは「ターボばあちゃん」
ターボババアのモデルは、時速100~140キロの速度で車と並走する老女の都市伝説「ターボばあちゃん」です。この伝説は日本各地で語られており、「ジェットババア」「100キロババア」など、地域により呼び方が異なるものの、基本的な内容は共通しており、驚異的な速度で追いかけてくるおばあちゃんとして広く知られています。
謎2.ターボババアは女の子の味方
ターボババアの縄張りである廃トンネルは、少女が命を奪われる凄惨な事件の現場でした。
ターボババアは、理不尽な死を迎えた少女たちの霊を慰め続けていた可能性があり、少女たちの味方としての役割も持ち合わせています。
モモたちに討伐された後もオカルンの身体に潜んでいましたが、星子に見破られ、最終的には招き猫に宿る形でモモの家族の一員となりました。
謎3.サンジェルマン伯爵と深い関係?
ターボババアは、サンジェルマン伯爵と因縁があることが示唆されています。彼は地球に来た後、「三丈目先生」として桃たちの高校に潜入しており、妖怪の力を操る刀を使いこなす謎の男です。伯爵は「ダンダダン」を進めるため、妖怪の力を収集していることが明かされており、今後の展開でターボババアと伯爵の因縁が描かれる可能性が期待されます。
まとめ
ターボババアは強力な霊力と独特なキャラクター性を持ち、『ダンダダン』において物語の進行を支える重要な存在です。彼女の戦闘力や、仲間を守るために発揮する頼もしさは、ターボババアがただのマスコットキャラクターではないことを証明しています。
これからもターボババアが仲間たちとどのように成長し、物語をどう彩っていくのか目が離せません。