『薬屋のひとりごと』は、日向夏による人気のファンタジー小説です。薬師の少女・猫猫が後宮で起こる事件を解決していくミステリーと、宦官の壬氏とのラブコメが魅力の作品です。
この記事では、『薬屋のひとりごと』のあらすじや登場人物、そして最新話までのネタバレや考察を紹介します。ネタバレが苦手な方はご注意ください。
薬屋のひとりごとの見どころ
薬屋のひとりごとは、小説家になろうがアニメ化した作品です。
「薬屋のひとりごと」の見どころは、猫猫の薬や毒に関する知識や技術で宮廷の事件を爽快に解決していくところです。
現代知識では「当たり前」と思うことでも、昔の人からすれば複雑な知識。例えば「乳児に初蜜を与えてはいけない」「アレルギー物質を口にすると発疹が出る」など。
猫猫は、養父から教わった薬学や自らの実験で培った毒学を駆使して、様々な事件や難題に挑みます。その際に見せる推理力や発想力は圧巻で、読者も一緒になって謎解きに参加できます。
また、彼女が作る薬や毒は、現代の医学や化学とは異なる世界観を持っており、その描写は非常に興味深く読めます。
薬屋のひとりごとの登場人物と相関図
「薬屋のひとりごと」の登場人物は、猫猫を中心に多彩なキャラクターが揃っています。ここでは、主要な登場人物とその相関図を紹介します。
猫猫(マオマオ)
本作の主人公。
元は花街で薬師をしていたが、人攫いにあって後宮に売られてしまいます。そこで美形宦官・壬氏に見出されて玉葉妃付きの侍女になり、事件解決の手助けをするように。
毒に詳しくて免疫もあるが、アレルギーや酒癖が悪いところも。口調は荒っぽくて人付き合いは苦手だが、頭が良くて達観している。壬氏に対しては当初苦手意識が強かったが、次第に惹かれていく様が見ものです。
壬氏(ジンシ)
壬氏は、後宮の管理を担当する宦官であり、猫猫の上司でもあります。彼は非常に美しい容姿をしており、その笑顔や声に魅了される者は数知れません。
しかし、その美貌に反して、彼の本性は地味で堅実なものです。彼は目的のためには手段を選ばない一面もありますが、基本的には善良で正義感の強い人物です。彼は猫猫の能力や判断力に興味を持ち、次第に恋心を抱くようになりますが、そのアプローチは子供っぽくて不器用です。
また、彼には大きな秘密があります。彼は実は皇帝の弟である皇弟ではないかという疑惑があります。これは阿多妃が出産直後に赤子を取り替えたことによるもので、猫猫が推理したことです。
子翠(シスイ)
子翠は、楼蘭妃付の下女として登場しますが、実は楼蘭妃自身が変装した姿です。彼女は背が高くて顔や声が幼いため、不自然な印象を与えます。彼女は虫が好きでその生態に詳しく、後宮で虫を探して回っています。
彼女は猫猫と虫好きや探求心などで共感し、親友となります。しかし、彼女もまた秘密を持っています。彼女は母親である横暴な楼蘭妃の謀反を止めるために奔走しますが、うまくいかず、猫猫を巻き込んでしまいます。
漢羅門(カン・ルォメン)
漢羅門は、猫猫の養父であり薬の師匠でもある花街の医者。
彼は猫猫を本当の娘のように愛しており、彼女も「おやじどの」と呼んで慕っています。また、彼は実は漢羅漢の叔父であり、猫猫にとっては大叔父でもあるのです。
彼は元々は後宮医官の宦官であり、生まれたばかりの皇子を死なせたことから肉刑を受けて追放された過去を持っています。
漢羅門は若い頃からきわめて優秀であり、西洋に留学した経験もあります。医師としての腕は国でトップクラスですが、かなりのお人好しであり運も悪く、そのせいで不幸な目に遭ってきました。
漢羅漢(カン・ラカン)
漢羅漢は、猫猫の父親かつ羅門の甥。奇異な言動を繰り返すため「変人軍師」とも呼ばれますが、軍師としては超一流であり、また人を見る目に長けています。
羅漢本人は、娘である猫猫のことを溺愛しています。猫猫に対しては盲愛といってもいいほどですが愛情表現がことごとく裏目に出ており、猫猫だけでなく周りにもドン引きされています。また、自分の欠点を補う方法を考え、指南してくれた羅門のことは慕っており、比較的素直に言うことを聞きます。羅門にもその能力の優秀さは認められており、猫猫にはその点で嫉妬されています。
直感が鋭く、その勘働きは滅多なことでは外れませんが、何かに気付いても自ら動くことはなく、誰かを焚きつけて動かすことが多いです。
アニメ版・薬屋のひとりごと各ストーリーのネタバレ
園遊会編
猫猫は初めて園遊会に参加するところから始まります。
四夫人が全員揃った豪華な園遊会ですが、猫猫は里樹妃の態度に不審を感じます。園遊会が始まると、猫猫は毒見役を務めることになります。すると、玉葉妃の料理に毒が入っていることが判明します。
しかし、本当に毒を仕掛けたのは里樹妃の侍女でした。里樹妃を狙ったのは2人の侍女。一人は里樹妃を困らせようとアレルギー物質であるサバを器に入れましたが、もう一人は里樹妃の毒殺を企んでいました。
犯人探しは、初蜜編へと続きます。
蜂蜜編
冬のある日、水死体が発見されます。
自殺か他殺かわからない事件です。そんな中、壬氏から柘榴宮で手伝うように命令された猫猫は、侍女頭の風明に疑いの目を向けます。風明の部屋には自殺した下女の持ち物と思われる纏足がありました。
実は風明は現皇帝(当時は東宮)と阿多妃の間に生まれた子供を蜂蜜で死なせてしまったのです。風明は蜂蜜が赤子にとって有害だと知らなかったのですが、里樹妃はそれを知っていました。里樹妃は阿多妃に近づいてその事実を暴露しようとしていました。風明は阿多妃から信用されるために、里樹妃を消そうとしたのです。
里帰り編
李白の協力で里帰りを果たした猫猫。
里帰り中に禿から義所が倒れたという知らせを受けた猫猫は、現場に駆けつけます。そこで見たのは心中したような光景でしたが、猫猫は周囲の人々の反応から何かおかしいと感じます。この事件は妓楼が一丸となって男を殺害しようとした計画だったと推理します。
男は身分も容姿も良く、自殺する理由がなかったからです。妓女は毒酒を上澄みに入れて下に普通の酒を入れることで、男を毒殺しようとしたのです。妓女自身は少量の毒しか飲んでいなかったのです。
外廷勤務編
猫猫は壬氏に身請けされて、宮廷に戻ります。今回は後宮ではなく、外廷で壬氏の下女として働きます。
外廷でも、猫猫は倉庫の火事や高官の食中毒などの事件に巻き込まれます。しかし、これらの事件は偶然ではなく、ある目的のために仕組まれたものでした。
その目的とは、祭祀で貴人が危険にさらされることを防ぐことでした。その真相を見抜いた猫猫は、祭祀の場に乗り込んで貴人を救出します。
しかし、この一連の事件を裏で操っていたのは、壬氏の敵である軍師・羅漢でした。羅漢は猫猫の実父でもありますが、猫猫は父と認めません。
羅漢は猫猫が真実を知るように仕向けていましたが、それは自分の娘に誇りを持ちたかったからでした。しかし、猫猫は羅漢に怒って、勝負を挑みます。羅漢は軍師として有名ですが、猫猫は見事に勝ちます。
勝負に負けた羅漢は、妓女を1人身請けすることになります。その妓女は、羅漢が昔から想っていた女性でした。
まとめ
『薬屋のひとりごと』は、猫猫と壬氏の関係がどうなるのか、そして後宮で何が起こっているのか、気になる展開が満載です。最新話では、猫猫が壬氏に告白される場面がありましたが、その後どうなったのでしょうか?
また、後宮では新たな事件が発生し、猫猫は再び危機に陥ります。『薬屋のひとりごと』はまだまだ読み応えがありそうな作品です。小説家になろうでは、まだまだ更新中です。