スタジオジブリの代表作として知られる「カリオストロの城」は、アニメ映画界において異彩を放つ傑作として高い評価を得ています。本記事では、そんな「カリオストロの城」の魅力や舞台となったフランスの魅力、制作秘話などについて詳しく紹介していきます。
ジブリファン必見!「カリオストロの城」の魅力とは?
「カリオストロの城」は、1979年に公開されたジブリ初の長編アニメーション作品であり、監督は宮崎駿氏が務めました。
物語は、ルパン三世とその仲間たちがカリオストロ公国に潜入し、伝説の秘宝「カリオストロの城」を狙うというもの。美しく描かれたカリオストロ城や、アクションシーンの迫力、登場人物たちの魅力的なキャラクター性など、多くのファンを魅了し続けています。
「カリオストロの城」の主人公アルセーヌ・ルパンについて知ろう
本作の主人公であるアルセーヌ・ルパンは、元々はモーリス・ルブランが創作した小説の主人公です。アルセーヌ・ルパンは、フランスの名探偵であり、泥棒でもあります。彼は、その圧倒的な知性や技術、そして強い正義感で、多くの事件を解決してきました。
アルセーヌ・ルパンは、作品の世界においては、一種の反英雄的な存在として描かれることが多いです。彼は、盗みを働くことで得た財宝を悪党から奪い取り、それを正しい場所に返すことで、悪を懲らしめるという役割を担います。そのため、彼は多くの読者や視聴者から愛される存在となりました。
ルパン三世とカリオストロの城の関係について知ろう!
カリオストロの城は、ルパン三世の原作であるアルセーヌ・ルパンの小説に登場します。
正しくは「カリオストロ伯爵夫人」と言うタイトルで、ジブリ作品と同じ「クラリス(クラリス・デティーグ)」と言う名前のヒロインも登場します。
ジブリと「カリオストロ伯爵夫人」との違い
ジブリと原作との大きな違いは、2点あります。
- クラリスがアルセーヌルパンの奥さんになった
- クラリスとカリオストロ家の娘は別人だった
- クラリス結婚後に死亡
「何言ってんの?」と思うでしょうが、この辺を以下のあらすじで詳しく解説していきます。
「カリオストロ伯爵夫人」のあらすじネタバレ
あらすじを簡単に解説すると、20代の若きアルセーヌルパンが少女クラリスと出会い求婚。しかし、クラリスの父・デチーグ男爵に結婚を反対されます。
このデチーグ男爵は、修道院の隠し財産である宝石を狙っていましたが、同じく宝石を狙っているカリオストロ伯爵夫人と対立をしていました。
ルパンはこの争いに巻き込まれたのか首を突っ込んだのか…クラリスとの恋愛中にカリオストロ伯爵夫人・ジョセフィーヌの命を助け恋に落ちる。二人はデチーグ男爵を出し抜き宝石を探すも、冒険の途中で仲違いしてしまいます。
最終的には、デチーグ男爵一派とルパンが結託し(この時クラリスとの結婚の約束を取り付ける)ジョセフィーヌをやっつけて、めでたくクラリスとの結婚を果たします。
しかし、クラリスは結婚後にルパンの男児を出産し、死亡してしまいます。
「カリオストロの城」の制作秘話に迫る!
「カリオストロの城」は、スタジオジブリの前身であるトップクラフトが制作した作品です。監督を務めたのは宮崎駿氏で、彼は後にスタジオジブリを設立することになります。
制作費は当時としてはかなり大きく、1億円以上かかったと言われています。また、音楽を担当した大野雄二氏が作曲した主題歌「ルパン三世’78」は、後に大ヒットすることになります。
制作期間は約1年間で、その間に宮崎氏は細部にわたって監修を行いました。特に、カリオストロ城のデザインや設定にはこだわりがあり、多くの時間と労力を費やしたと言われています。
裏の「カリオストロの城」の制作秘話
そんなジブリの名作品「カリオストロの城」ですが、こんな裏話も。
宮崎駿監督は、ルパン三世カリオストロの城を作るにあたり「時代の違い」に大きく懸念点を抱いたそうです。もともとアルセーヌルパンはヨーロッパの貴族と言う設定。金持ちからお金を盗み、貧乏人に配るという義賊設定で、孫であるルパンも同等の設定もとでアニメ化がされていました。
しかし、カリオストロ城の公開が決まった年は、カルチェラタンの学生運動など若者が世の中に大きな不安を抱いていた激動の時代。すでにルパンは「昔の人」だと感じていたそうです。
そんな時代遅れのルパンをどう演出させるか。
宮崎駿監督は悩みに悩んだ末、今作のようなルパンとしたそうです。詳しくは以下の動画で見ることができます。
「カリオストロの城」の舞台となったフランスの魅力に迫る
「カリオストロの城」は、実際に存在する城ではありません。アニメーション映画「ルパン三世 カリオストロの城」の中で、フランスの街並みに組み込まれた架空の城として描かれています。ただし、作中で描かれた風景は、実際のフランスにある城や風景をモチーフにしているとされています。
「カリオストロの城」のモデル城とされるのは、フランスのロワール地方にあるブロワ城(Château de Blois)です。実際に、監督の宮崎駿氏はブロワ城を訪れて、その美しさや歴史を感じ取り、アニメーション制作に反映させたとされています。ブロワ城は、フランスのルネサンス建築の傑作として有名で、16世紀に建てられた宮殿跡地に建てられた城で、中世とルネサンスの要素が調和した美しい建築様式が特徴です。
まとめ
「「カリオストロの城」はスタジオジブリの代表作の一つとして、アニメファンを中心に広く愛されています。また、作品に登場するキャラクターや風景に興味を持ち、フランスを訪れる人も多いと言われています。
本記事を読んで原作が気になった人は、ぜひ原作も読んでもてくださいね!