メイドインアビスは、探掘家と呼ばれるトレジャーハンターたちが、凶悪な原生生物や呪いが渦巻く深い大穴「アビス」に挑む物語です。
そんなメイドインアビスに登場する「黎明卿ボンドルド」。
残酷無慈悲の白笛として登場し、目的のために自分の娘を生きたまま解体するというえげつないことをしでかした人物です。が、そんな彼の魅力について語っている岡田斗司夫さんの動画を見つけたので、拝借しました。
ここからは壮大なネタバレですので、閲覧に注意してくださいね!
そもそも黎明卿ボンドルドって何者?
ボンドルドは、メイドインアビスの世界に置いて「白笛」と呼ばれる伝説の存在の1人です。
白笛については割愛しますが、そんな白笛の中でもボンドルドは、深界五層のなきがらの海にある「前線基地(イドフロント)」に拠点を構える「科学者」であるとされています。
ちなみに彼が研究しているのは、以下の項目です。
「大規模な虫害の未然防止」、「進行不能だったルートの開拓」、「アビス深層での活動拠点の確保」、「新薬の開発」、「完全な栄養食の開発」、「上昇負荷の発生条件と症状を調査」、そして「上昇負荷の克服手段を発見」
ピクシブ辞典より引用
これだけ見ると、偉大な人物に思えますが、4層でクオンガタリが大量発生した時には、仲間ごと不屈の花畑を燃やしたり、孤児を集めてわざと上昇負荷をかけさせたり、子供の手足や臓器を生きたまま削ぎ落としたり、感情のある干渉機の腕をレーザーでもぎ取ったりしています。(腕はアブラハンズかな)
また、アビスの祝福について研究していた当時は、子供に呪いを押し付けて、人間性を消失させたり、ナナチ以外の子供は失敗作として、箱庭と呼ばれる命のゴミ捨て場的なところに放置したりするという「筋金入りのロクデナシ」と呼ばれる人物です。
しかし彼は、「物事を成し遂げるのには犠牲はつきもの」っていう考え方をしています。
彼は「アビスの謎を解き明かす」ために全力で研究しており、それ以外のことはあまり気に留めない様子。様々な研究に身を投じており、アビスの謎を解明しようとしているところから、夜明けを意味する「黎明卿」という二つ名が付けられました。
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ボンドルド卿の素顔は「石」すでにこの世の人ではない
ネタバレすると、ボンドルドの素顔っていうか正体は「石」です。
正確には、ユアワース(命を響く石)という遺物になっており、魂だけが他の肉体に乗り移っている状況です。これを可能にしているのが、精神隷属機(ゾアホリック)というこれもまた遺物。
本人も「我々は生物ではないと判断されている」と言い切っています。
なぜそうなったのか、流れを説明すると…
ボンドルドは、白笛になるために必要なユアワースを所持する条件を満たしていませんでした。
白笛はユアワースという遺物を加工して作られています。しかし、このユアワースの原料は「人」。人がユアワースになるためには「使用者に自分を捧げる意思」が重要。
最終的にボンドルドは、ユアワースになってくれる人物がいなかったのか、周囲の人間をユアワースにしようとしなかったのかは不明ですが、結局自らをユアワースとしたのです。
そして、自らを石に変えた後、精神隷属機(ゾアホリック)という遺物を使い、自分の精神を他人の体に移し替えました。
この精神隷属機(ゾアホリック)は、何回でも使用可能で、作中でボンドルドがカッショウガシラに喰われて死亡するシーンもありましたが、部下に憑依しています。
目的を達成=研究を継続するために、自分の命すら厭わないボンドルド。そんな彼に嫌悪を抱く人もいれば、ダークヒーローと呼ぶファンもいるのです。
ボンドルドのカートリッジとは?娘プルシュカを犠牲にした理由
ボンドルドの研究の一つに「上昇負荷の克服手段を発見」がありますが、この上昇負荷=呪いを克服するために「カートリッジ」を生み出しました。
もうお分かりだと思いますが、カートリッジの中身は「人間の子ども」です。
生きたまま脳と精髄と内臓の一部だけ残して、カートリッジという箱に詰め、ボンドルドはそれを「呪いよけ」として活用していました。
アビスには上昇負荷という呪いが存在します。呪いは「上に登る」時に発症しますが、ボンドルドは「呪いを人に押し付けることができる」という研究結果を発見。そのためカートリッジを作成し、自分にかかる呪いを全て子供達に押し付けていました。
ボンドルドがいる深層5階以降で受ける呪いは、「人間性の消失」もしくは「完全な死」ですので、呪いを受けた子供は命を落とします。なので、カートリッジは「使い捨て」られて、役目を果たし終えた後は、静かに死を迎えます。
では、なぜそんな残酷なカートリッジに、プルシュカという娘を詰め込んだのか。
呪いを押し付けるには、「相手を思いやる気持ち」が必要です。この思いやりですが、中途半端なものではなく、心から相手を思いやれる気持ちがなければいけません。ナナチが慣れ果てても尚、人間性を消失しなかったのは、ミーティがナナチを心から思いやった結果です。
つまりは、ボンドルドは「自分を心から想うように育てた」もとい「初めからプルシュカを利用するつもりで父親ぶっていた」ということになります。
最後にボンドルドは死亡したのか
すでにボンドルドは、「人」ではないですが、精神はまだ生きています。
レグと死闘を繰り広げましたが、結局はゾアホリック効果で精神体は残っていました。リコがボンドルドを完全には排除せずに、残しておくと決めたそうです。
レグとナナチはボンドルドに対して思うところはありましたが、隊長であるリコの気持ちを尊重し、ボンドルドを完全に消滅はさせませんでした。
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ボンドルドに対する海外の反応は?
海外の人は、この残酷なボンドルドをどのように評価しているのでしょうか?
こうしてみると、意外にボンドルドに嫌悪感を抱いている人が少なく、むしろ感慨深いと感じている人の方が多い気がします。
(訳が間違ってたらごめんなさい…広い心で見逃してください…)
まとめ
冒頭で紹介した動画で岡田斗司夫さんも言っていましたが、ボンドルドは悪役でありながら、生きるためにはこういう人がいなければいけない存在かもしれません。
彼は進化と変化を求め続け、人が生き残るためには、多少の犠牲もやむを得ないと考えている科学者です。そして、リコはプルシュカの死を悲しみながらも、ボンドルドの在り方までもを否定はしていません。
今後、ボンドルドが求め続けてた「次の二千年」への謎も登場するでしょう。
連載も6/30から止まっているようなので、早く続きが見たいものです。