「もうすぐ死にます」は、主人公のイジェが自殺を決意したことから始まるドラマ。人生に絶望した主人公イジェが、死後に出会った「死」という女性から12回の死を繰り返す罰を受けるというストーリーです。
この作品は、ちょっとグロい部分がありますが、涙なしでは見ることができません。
何かにつまづいたとき、うまく行かないと悩んだ時に、見てほしい作品です。
このページでは、感想や各話のあらすじをご紹介します。
もうすぐ死にます、のドラマの見どころとストーリー
韓国の人気ウェブトゥーンが原作のドラマ「もうすぐ死にます」。
主人公は、自殺したはずが〝死〟(パク・ソダム)によって12人の体に転生させられるという過酷な運命を背負ったチェ・イジェ(ソ・イングク)。彼は、死を12回経験しながら、様々な人生を体験していきます。
ストーリー
イジェは、就職も恋愛もうまくいかず、絶望の中でビルから飛び降りました。
しかし、目覚めると“死”と名乗る女性が現れ、死を軽んじた罰として12人の体に乗り移ることになります。イジェは、乳児から殺人鬼まで様々な人生を体験しながら、死に対する価値観や生きる意味を探していきます。
このドラマは、死んだはずの主人公が死に向き合う姿を描くことで、視聴者にも自分の人生や死について考えさせる作品です。一瞬で死んでしまうキャストたちの演技や、イジェの周囲に巻き起こる事件も見逃せません。
見どころ
このドラマの見どころは、豪華なキャスト陣。
イジェが転生する12人の役を演じるのは、イ・ジェウク、イ・ドヒョン、キム・ジェウク、ソンフン、チェ・シウォン、オ・ジョンセ、チャン・スンジョなど主役級の俳優たち。彼らは、それぞれ異なるキャラクターと死に様を見せてくれます。中には、第1話でわずか4分で死んでしまう役もあります。
「もうすぐ死にます」は、死を軽んじた罰として12回の死と生を繰り返すイジェの成長物語。彼は、死に対してどう向き合っていくのかが、一番の見どころポイントです。
また目が話せないポイントとして、モブキャラが全員繋がっているという設定。1話1話で主人公が変わりますが、主人公に関わった人物が何らかの形で登場してきます。
もうすぐ死にます、のキャストと相関図
ソ・イングク(チェ・イジェ役)
就職に失敗し、借金を背負わされ人生を悲観してビルから飛び降りる。死後の世界で他人の人生を背負わされ、死を回避すれば地獄に行かずに済むと約束されるが…
パク・ソダム(死神役)
死後の世界にいる謎の女性。彼女曰く「死がない存在」。命や人生を軽んじているイジェに対し、冷酷かつ残酷に言葉を放つ。イジェに何を後悔させたいのか。
もうすぐ死にます、を見た人の感想と評価
各話あらすじネタバレ
1話 死
イジェは7年間も就活に失敗し続けた末に自殺を選びますが、その先で黒ずくめの女性「死」と出会います。「死」はイジェに「取り返しのつかない罪を犯した」と言って、12回の死を繰り返す罰を与えます。イジェは目が覚めると飛行機の中にいて、エンジンが爆発して死んでしまいます。
次に目が覚めると、空中。どうやらパラシュートなしで着地を試みるギネスチャレンジ中の男性に転生した模様。しかし、着地に失敗しすぐに死を迎えてしまいます。
2話 地獄に落ちる理由
イジェは「死」の審判に抗議しますが、自分が何をしたか覚えていないことに気づきます。「死」はイジェに自分の罪を思い出させるために、次の生で苦しみを味わわせます。
目覚めると、学校の中。自死を望む男子高校生として転生した模様。生きるためにいじめっ子に逆らい、味方をつけ逆襲撃を展開しますが、逆恨みされ命を落としてしまいます。
目覚めると、何者かに拘束されていたイジェ。マフィアの一員だった彼は、10億ウォンと女性を盗んで逃げている最中とのこと。闘争劇の末、脱走に成功しますが、庇ってきた女性に撃たれてしまいます。
3話 死は何も奪えない
イジェは「死」の審判に翻弄されながらも、次の生で何か変えられるかもしれないと考えます。しかし、「死」はイジェの望みを裏切り、彼に大切なものを奪っていきます。
目覚めた先は、監獄の中。目の前に現れたのは、男子高校生を逆恨みしてきたいじめっ子。「霊感がある」と嘘をつき、いじめっ子の心を狂わせ、出所します。しかし、監獄で弟分として慕ってきた男性に腹部を刺されてしまいます。
4話 死を恐れる理由
俳優として転生したイジェは、生前の彼女ジスと再会小説家として活躍している彼女に、自身の転生のことを話し「次の小説のネタにしてはどうか」と提案します。
そんな中、イジェは生前の母親と再会。イジェのことを心から悲しむ母に、イジェは涙を流します。
他人の人生を借りイジェを生き直そうとしますが、ジスに自分のことを話した途端、彼女と共に車に轢かれてしまいます。イジェを轢いたのは、テガングループの代表でした。
5話 死の監獄を破り 死と戦うことは不可能だ
ジスまでもが死を迎えてしまったことから、イジェは「死」に対して怒りと憎しみを募らせます。イジェはパク=テウに復讐することを決意し、殺人美術家へと転生します。
脳腫瘍で余命いくバクもない美術家に転生し、思わぬ形でテウと出逢います。テウを拘束し復讐を企むイジェは、わざとテウに自身の命を奪わせます。
6話 記憶
テウの残酷な動画を記録したイジェは、その動画をもとに復讐を始めます。刑事に転生したイジェは、美術家のアトリエに向かい、録画を入手します。録画データをTVで公にしようとしますが、テウの巧妙な言い訳で逆に国民からテウは英雄扱いされてしまいます。
しかし、ここからイジェの反撃が始まります。過去の人生で得た記憶をもとにテウの悪事を片っ端から暴きます。
テウの息の根を止めようとした瞬間、イジェは「死」の介入を受けます。
7話 チャンス
トラック事故で、下半身とまともな意識を無くしたテウ。イジェは全ての人生を使い、復讐を果たしました。
残りの人生をアンとして生きていたイジェは、相棒の警官を庇い命を落とします。
他人のために命を犠牲にしたと誇るイジェですが、残された人の悲しみと「いくら他人の人生を生きても意味がない」ことに気づきます。
残りの人生を早く終わらせようとするイジェですが、転生先で生前の自分自身と出会います。イジェ自身に不幸を起こした人物が自分自身であったことに気づいたとき、死がイジェの前に現れます。
【最終回】8話 死に急ぐな やがて死は訪れる
最後に転生したのは、なんとイジェの母親。
これまで命を軽んじてきたイジェでしたが、母の人生を経験し「母は自分より遥に過酷な環境を味わった。だが俺がいたから絶望しなかった」と気づきます。
イジェは母親の人生とこれまでの人生を振り返り、ようやく自分が犯した罪に気づきます。母の体で母として生きることを決めたイジェ。母の体で天寿を全うした時、「死」はイジェに審判を下します。
もうすぐ死にます、名言
それが人間だ。他者の傷は気にせず、自分の痛みに泣き叫ぶ。(死)
当然など存在しない。それは高慢な考えだ。(死)
自分が自分でいなければ、生きる意味がない(ジス)
見落としてた。僕の手を取り、泣いてくれる存在を(イジェ)
人間は負け戦でも戦う時がある(イジェ)
何度生まれ変わっても、俺自身でなければ何の意味もない(イジェ)
死は伝染する、愛する人の心に残り続けるのだと。(イジェ)
命は人間に与えられたチャンスだ。苦しみは人生の全てではなく、一部でしかない(イジェ)
うららかな日、風の強い日。いろんな日が集まって、人生となる。(イジェ)
感想まとめ
もうすぐ死にます、は死後に自分の人生を振り返るストーリーです。
何もないと人生を悲観し自死を選んだイジェですが、実はたくさんの「幸せ」に囲まれ、そして支えられてきたことに気付かされます。どんな人生でも、一人ではない。一人で生きてきたつもりでも、自分は他人と関わり、そこに存在しています。
イジェが最後に選んだ人生は、お金持ちでもなく、誰にも負けない強靭な肉体でもなく、スターという名誉でもなく、絶望の崖っぷちに立たされた冴えない自分自身でした。なぜ、最後の最後に自分自身を選んだのか、ここを観てほしいと思います。
「人を愛する」という言葉では到底片付けられない。自分の存在というものは誰かにとって、その人の人生の以上に尊い存在であることを、知ってほしい。そんな作品です。
何かにつまづいた時、落ち込んでしまった時は、ぜひこのドラマを観てみてください。